住宅購入をすると、条件に該当すれば助成金の対象になることもあります。
■住宅ストック循環支援事業補助金
この助成金は、
「良質な既存住宅の市場流通を促進し、若者の住居費負担の軽減及び既存住宅流通市場の拡大、耐震化率・省エネ適合率の向上等良質な住宅ストックの形成及びリフォーム市場の拡大を目的とした補助金制度」として、国土交通省の「住宅ストック循環支援事業補助金」が、平成28年10月から開始されました。
この制度は@「良質な既存住宅の購入」 A「住宅のエコリフォーム」 B「エコ住宅への建替え(受付終了。29年度現在の予定なし)」の3つがあります。
今回はA「住宅のエコリフォーム」を行うことで、助成金をうけとれる制度についてご紹介します。
■1.住宅ストック循環支援事業補助金「住宅のエコリフォーム」を使える条件とは
下記の条件を満たすことが必要です。
1〜3全ての要件を満たすこと |
1.自ら居住する住宅について、施工者に工事発注して、エコリフォームを実施すること |
補助事業者 |
• 工事請負契約によりエコリフォームを施工する建設業者 |
補助対象 |
次の@〜Bのいずれか1つが必須となります。かつ、@〜Bの補助額の合計が5万円以上であることが必要です。 @開口部の断熱改修※1※3(ガラス交換、内窓設置、外窓交換、ドア交換) @〜Bのいずれかと併せて実施するA〜Eの改修工事等も対象となります。 C併せて対象とするリフォーム等
※内窓の設置、外窓の交換、ガラスの交換、ドアの交換の場合は、地域によって対象となる製品が異なります。 |
補助額 |
•リフォーム工事内容に応じて定める額(定額) |
限度額 |
•30万円/戸 |
■2.申請できる期間
交付申請第1弾:平成29年2月1日〜平成29年2月28日
交付申請第2弾:平成29年5月1日〜平成29年6月30日
一定額に達した時点で交付申請はストップされます。(事業予算枠:250億円)
交付申請期間以外でも登録は随時行うことができますが、申請書の提出は交付申請受付期間内のみになります。
住宅の引き渡しは平成29年12月31日まで、、補助事業者が申請する事業の完了報告も平成29年12月31日までに完了させる必要があります。
※工事着手前に、補助事業者が申請する「事業者登録」が必要となります。
<平成29年度>
※平成29年8月1日〜9月7日に第3回・交付申請受付を行う予定
■3.最大の助成限度額
最大の助成限度額は、1戸につき30万円となります。(耐震改修を行う場合は45万円)
■4.対象事業の申請タイプ
対象事業の申請タイプは以下のとおりです。
申請タイプに関わらず、1戸の住宅は1回のみ申請が可能です。
対象事業 |
申請タイプ |
住宅のエコリフォーム |
c.エコリフォーム |
■5.交付の申請は?
交付申請は補助事業者(交付申請者・代表)と居住者(共同事業者)が共同で行います。
申請タイプ |
補助事業者 |
居住者(共同事業者) |
エコリフォーム |
施工業者(工事請負業者) |
工事発注者 |
交付申請や完了報告の手続き及び補助金の受領は、補助事業者(各事業者)が代表して行い、補助金は補助事業者に交付され、補助事業者から当該住宅の居住者に全額還元される流れになっています。
受付期間は複数回あり、各期間ごとに交付の決定や補助金の振込が行われます。
■6.補助金の受取に関する取り決めについて
補助金交付申請時に、補助金の受取等に関する取決めが必要になっています。
■7.エコリフォームの補助額
補助額一覧
対象工事等 |
内容 |
補助額(円) |
備考 |
|||
@ |
開口部の断熱改修 |
ガラス交換 |
3,000〜25,000/箇所 |
合計額が5万円以上であること |
||
内窓設置 |
||||||
外窓交換 |
||||||
ドア交換 |
||||||
A |
外壁の断熱改修 |
住宅の建て方、断熱材の区分に応じて定める断熱材使用量以上のもの。( )内は部分断熱の場合。 |
120,000(60,000) |
|||
屋根・天井の断熱改修 |
36,000(18,000) |
|||||
床の断熱改修 |
60,000(30,000) |
|||||
B |
設備エコ改修 |
太陽熱利用システム |
24,000 |
各1カ所のみ対象 |
||
節水型トイレ |
24,000 |
|||||
高断熱浴槽 |
24,000 |
|||||
高効率給湯機 |
24,000 |
|||||
節湯水栓 |
3,000 |
|||||
C併せて対象とするリフォーム等 |
A.バリアフリー改修 |
手すり設置 |
6,000 |
|||
段差解消 |
6,000 |
|||||
廊下幅等の拡張 |
30,000 |
|||||
B.エコ住宅設備の設置 |
1種類又は2種類の設置 |
設備エコ改修に同じ |
||||
C.木造住宅の劣化対策工事 |
小屋裏 |
小屋裏換気口設置 |
8,000 |
|||
小屋裏点検口設置 |
3,000 |
|||||
浴室・脱衣室 |
浴室のユニットバス設置 |
30,000 |
||||
脱衣室の耐水性仕上げ |
8,000 |
|||||
床下等 |
外壁の軸組等及び土台の防腐防蟻措置 |
20,000 |
||||
土間コンクリート打設 |
120,000 |
|||||
床下点検口設置 |
3,000 |
|||||
D.耐震改修 |
耐震改修 |
150,000 |
1戸当たり |
|||
E.リフォーム瑕疵保険 |
リフォーム瑕疵保険への加入 |
11,000 |
1契約当たり |
■8.補助事業の進め方と補助金交付に係る手続きの流れ
事業者の代わりに補助事業者が手続きを代理で請け負います。
事業者は、補助事業者から申請に関して必要書類の依頼があった場合は、随時提出してください。月末締めの翌月審査となるため、遅れるほど交付も遅れていきます。
<必要となる書類の参考例>
・耐震性を有する事を確認できる書面
・工事請負契約書の写し
・エコリフォームの対象住宅や発注者、工事内容の情報(本人確認書類)
・補助事業の実施、補助金の受取に関する規約
・建材・設備の性能証明書等、工事写真
・発注者の住民票の写し
・耐震改修工事を実施した場合は、耐震性を有することを確認できる書面
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